Q1:防空識別圏(JADIZ)に勝手に入ってきた飛行機を自衛隊が攻撃することはあるのですか?
A1:公海上空であるJADIZへの進入のみを理由に自衛隊が武力行使や攻撃を行うことは、国際法上一切ありません。自衛隊の任務は識別、監視、そして領空侵犯を防ぐための警戒飛行です。武器の使用が許されるのは、万が一日本の領空内へ侵入され、正当防衛または緊急避難に該当する極限の状況に限られます。
Q2:スクランブル発進の費用や機体の損耗はどれくらい大きいのですか?
A2:戦闘機を1回スクランブル発進させる燃料費や整備費は、1回あたり数百万円単位に上ると試算されています。年間数百回から1,000回規模の発進が続くことで、莫大な防衛予算の消費だけでなく、機体の飛行可能寿命の前倒しやパイロットの極度の肉体・精神的疲労が大きな課題となっています。
Q3:中国が設定した東シナ海防空識別圏と日本の識別圏が重なっている場所はどうなっているのですか?
A3:尖閣諸島周辺をはじめとする重複空域では、日中双方が自国のADIZとして主張しています。日本政府は中国側のADIZ設定自体を無効として認めておらず、自衛隊機は従前どおりの哨戒活動を継続しています。その結果、同一空域で双方の軍用機が接近飛行するケースが頻発しており、偶発的な空中接触を防ぐための「日中防衛当局間海空連絡メカニズム」の機能維持が不可欠となっています。