タレント個人の感情論にとどまらず、日本の芸能界における構造変化も軋轢に拍車をかけている。圧倒的なタレント層を誇る吉本興業を筆頭に、独立ブームや勢力図の再編が相次ぐ中、事務所間の政治的バランスを取る難度は極限まで跳ね上がった。
ひな壇の並び順一つでマネージャーが怒鳴り込み、番組の降板劇に発展したケースは枚挙にいとまがない。特にバラエティ番組では、MCとゲストの相性だけでなく、背後にある事務所同士の力関係が色濃く反映される。「誰を呼ぶか」ではなく「誰を怒らせないか」が企画の出発点になる倒錯した現実がそこにある。