伊達な居酒屋 赤猿ののれんをくぐる客の多くが目当てとするのが、仙台の冬の代名詞であり、今や通年を通して注目を浴びる仙台名物せり鍋です。せり鍋の真価は、葉や茎のシャキシャキ感だけでなく、丁寧に泥を落とした「根」の滋味深い香りと歯ごたえに宿ります。赤猿で使用されるセリは香り高く、野趣あふれる根の旨味がしっかり活きています。
鍋のベースとなる出汁は、鴨や地鶏の旨味を丁寧に抽出した澄んだ醤油仕立て。煮立ち始めたスープにまず根を入れ、数秒から十数秒ほどさっとくぐらせて口に運ぶと、芳醇な大地の香りと上品な甘みが広がります。素材本来の力強さを壊さない火入れのタイミングについても、配膳時にスタッフから丁寧な指南があり、初めてせり鍋を体験する観光客でも最高の状態で味わうことが可能です。
この極上鍋に合わせるべき相棒が、宮城の地酒(日本酒)です。赤猿の日本酒ラインナップは、全国的な知名度を誇る銘柄から地元宮城で愛される隠れた美酒まで網羅されています。
「究極の食中酒」として名高い『伯楽星』の爽やかなキレは、脂の乗った牛タンや三陸海鮮の脂を心地よく洗い流し、骨太な味わいの『乾坤一』や魚介との相性が抜群な『日高見』はせり鍋の滋味を何倍にも引き立てます。スタッフの知識も深く、注文した料理に最も寄り添う一杯を的確に提案してくれる点も、日本酒好きを唸らせる大きな要因です。