「ブロッコリーは沸騰したお湯でしっかり茹でる」という従来の下ごしらえは、栄養面から見ると極めて非効率です。ビタミンCをはじめとする水溶性ビタミンは水に溶け出しやすく、茹で汁を捨ててしまえばその大部分が失われます。さらに深刻なのが、スルフォラファンの効果と熱破壊に関する問題です。
スルフォラファンは、ブロッコリーの細胞内に存在する前駆体「グルコラファニン」が、咀嚼や切断によって酵素「ミロシナーゼ」と反応することで生成されます。しかし、このミロシナーゼは熱に弱く、80℃以上の加熱で速やかに失活してしまう特性を持っています。沸騰したお湯にそのまま投入すると酵素が即座に破壊され、スルフォラファンが十分に作られないまま消費されることになるのです。
文部科学省の日本食品標準成分表や各種生化学研究のデータが示す通り、ブロッコリービタミンC残存率を高く維持するためには、「水との接触時間を最小限に抑える」「短時間で加熱を終える」の2点が鉄則となります。