ブームの火付け役となったのは、ある無名のシンガーソングライターがSNSに投稿したアコースティックカバー動画だった。これが瞬く間に拡散され、ハッシュタグ「#朝また」はトレンドの上位を独占。夜勤明けの看護師、受験勉強に追われる学生、あるいは単に眠れない夜を過ごす人々が、それぞれの日常の断片をこの曲に乗せて投稿し続けている。
動画の多くに共通するのは、華やかな日常ではなく、むしろ地味で泥臭い「生活のリアル」だ。コンビニのイートインで食べる深夜のカップ麺、誰もいない始発電車のホーム、消えかけた街灯。そうしたありふれた風景に重ねられる歌声が、奇妙な連帯感を生み出している。