数十年にわたり組織の絶対的トップとして君臨したウェイン・ラピエール元最高責任者(CEO)の辞任劇は、組織の内実に大きな亀裂を生んだ。豪華なプライベートジェットの私的利用や高額な衣装代など、会員から集めた会費の私的流用疑惑がニューヨーク州司法長官による追究で白日の下に晒されたのだ。この長年の支配者の退場は、単なる一幹部の失脚にとどまらない。
絶対的リーダーを失った組織内では、急速に改革を求める若手・中堅層と、過激な権利主張を譲らないハードライナー派との間で熾烈な内部権力闘争が勃発した。長年積み上げられてきた財政的基盤の疲弊と相まって、内部からの崩壊を防ぐための血みどろの再編が今も続いている。