ここ数年で、人々の意識には劇的な変化が生じている。特に顕著なのが、25歳以下のZ世代や単身の若者層だ。実質賃金が伸び悩み、都市部の家賃が高騰し続ける中、彼らの多くは「幽霊よりも、毎月の家賃負担のほうがよっぽど怖い」と口を揃える。
かつては忌み嫌われた「炎マーク(事故物件を示すアイコン)」が灯る部屋が、今や格安で都心に住むための「プラチナチケット」として奪い合いになっているのだ。SNSでは、事故物件をDIYでモダンにリノベーションし、その暮らしぶりをユーモラスに発信するコンテンツが溢れている。忌避感は薄れ、実利が勝る。この冷徹なまでのリアリズムが、2026年の賃貸市場を支配している。