お菓子のデパートよしや心斎橋店の真相|激安の理由と現在の状況

お菓子のデパートよしや心斎橋店の真相|激安の理由と現在の状況

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利用客の誰もが一度は抱くのが、「これほど安くて本当に利益が出ているのか」という素朴な疑問です。スーパーで150円前後する大手メーカーのスナックが100円を切る価格で並び、駄菓子が10円単位の底値で箱売りされる背景には、運営元である株式会社吉寿屋(心斎橋など関西各地に展開)が半世紀以上にわたり築き上げてきた、独自の「問屋直営システム」が存在します。

一般的に、お菓子が消費者に届くまでには「菓子メーカー → 第一次卸(中央問屋) → 第二次卸(地方問屋) → 小売店(スーパー・コンビニ)」という多重の中間マージンと物流コストが発生します。しかし吉寿屋は、元来が関西屈指の規模を誇る「菓子専業の総合卸問屋」です。メーカーから直接、数万〜数十万ケース単位のメガロットで現金買い付けを行い、自社物流センターからダイレクトに店頭へ配送します。この中間コストの徹底排除こそが、お菓子のデパートよしやの安い理由における第一の柱です。

さらに見逃せないのが、「スポット商品」と呼ばれる流通滞留在庫の高速消化能力です。食品業界では、賞味期限が全体の3分の1を過ぎると通常のスーパーへ納品できなくなる「3分の1ルール」という厳しい慣習が存在します。吉寿屋は、味や安全性に一切問題がないにもかかわらず流通に乗らなくなった季節外れ品(ハロウィンやクリスマス等の余剰パッケージ)や、パッケージリニューアルに伴う旧型品、過剰生産分を格安で一括引き受け、店頭の目玉商品として瞬時に売り捌きます。「メーカーは不良在庫を回避でき、店舗は原価を極限まで抑えられ、消費者は激安で買える」という三方良しのエコシステムが、他社には真似できない低価格を支えているのです。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。