本作の魅力を語る上で外せないのが、乾いた暴力と独特のユーモアが同居する緊張感だ。世界中の批評家が口を揃えて指摘するのが、日本映画界の巨匠北野武が確立した「静と動」のバイオレンス美学、そしてクエンティン・タランティーノ作品を彷彿とさせるテンポの良い会話劇の融合である。
生々しい銃撃戦と心理戦が交錯するストーリー展開は、まさにクライム・サスペンスの最高峰と言える。観客は一秒たりともスクリーンから目を離すことができない。登場人物たちの突飛な行動の裏に潜む動機が徐々に解き明かされていく過程は、アドレナリンを激しく刺激する。