2022年5月11日未明、突如として駆け巡ったニュースは日本中を根底から揺さぶった。太田プロダクションに所属し、昭和から令和まで長きにわたり第一線で活躍を続けたお笑い界の重鎮の死は、あまりにも唐突だった。「昨日までテレビで笑っていた人が、なぜ」というショックは、芸能界のみならず一般社会全体に広がった。
彼の死がこれほどの衝撃をもたらした理由は、彼が演じてきたパブリックイメージと結末とのあまりに大きな乖離にある。熱湯風呂やアツアツおでん、激しいツッコミに対する「やー!」という掛け声。常に身を挺して場を和ませ、自らを爆破の標的にしてまで周囲を立てた。その親しみやすさゆえに、視聴者は彼を「自分のすぐ近くにいる頼りなくも愛おしい存在」として感じていたのだ。だからこそ、その静かな幕引きは、人々の心にぽっかりと大きな穴をあけることとなった。