2013年9月の婚約発表と同時に衝撃を与えたのが、千紗の芸能界引退宣言だった。「彼を支えることに専念したい」――そのまっすぐな言葉に偽りはなかった。人気絶頂の波に乗っていたユニットの解散と、シンガーとしてのキャリアに対する潔い終止符。20代半ばという表現者として最も油が乗る時期だっただけに、周囲の驚きは大きかった。
だが、彼女の心に迷いはなかった。世界の頂点で戦い続けるパートナーの健康、食事、精神面を第一に考え、自身のステージを「家庭」へと移すことを決意したのだ。自分の歌声ではなく、彼が安心して帰れる場所を提供すること。その大きな愛と覚悟に満ちた決断は、今も語り継がれるエピソードとなっている。