長年タブー視されてきた女人禁制の実態は、映像メディアの進化によって急速に可視化されつつある。かつては山奥の秘儀として外部の目に触れることの少なかった現場が、高精細なカメラと綿密な取材によって一般に開かれ始めた。
NHKオンデマンドなどで配信されている修験道の記録映像や、気骨あるジャーナリストたちが制作した社会派ドキュメンタリーは、結界の内側で祈りを捧げる山伏たちの精神性と、門の外で立ち尽くす女性たちの葛藤を克明に描き出している。過酷な荒行に命を懸ける行者たちの真摯な眼差しを見れば、それを単純な女性蔑視と断定することの短絡さに気づかされる。
同時に、国境を越えてコンテンツを届けるNetflixをはじめとするグローバル配信プラットフォームの普及により、日本の女人禁制は海外の視聴者からも大きな関心と議論を呼ぶようになった。独自の儀礼美として評価される一方で、人権先進国からは厳しい批判の目が向けられるなど、評価は真っ二つに割れている。