歌舞伎の枡席は現在ない?噂の真相と桟敷席の違い・最新観劇事情について見逃せない 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。
一般のファンが「歌舞伎にも枡席がある」と錯覚しやすい最大の要因は、両国国技館などで親しまれている大相撲の枡席の存在です。大相撲では現在も1階フロアの大部分が四角く区切られた枡席(4人掛け座布団席)で占められていますが、歌舞伎座でそのポジションに該当するのは、1階の左右両脇に一段高く設けられた「桟敷席(東桟敷・西桟敷)」です。
大相撲の枡席と現代歌舞伎座の桟敷席、さらに歌舞伎座の一般椅子席(一等席)の違いを整理した以下の比較表を見れば、両者の居住性や利用目的の相違が一目瞭然となります。
項目歌舞伎座「桟敷席」大相撲「枡席(両国国技館)」歌舞伎座「1階一般席(一等席等)」座席の構造・定員左右壁沿いの専用ブース・2人掛け独立席1辺約1.3mの木組み枠・原則4人定員(座布団)劇場型クッション付き跳ね上げ式個別シート座り方・姿勢掘りごたつ式(または回転椅子式)で足元快適床上の座布団に正座・あぐら(やや窮屈)洋式チェアに着席(前かがみ厳禁)テーブル・飲食環境専用の漆調大型テーブル完備・幕間飲食が極めて快適足元に料理や缶類を直置き・取組中も飲食可能小テーブル等なし・幕間に自席での軽飲食のみ料金相場(1名あたり目安)約20,000円〜23,000円(公演格付けによる)約10,000円〜15,000円(枡単位購入約4〜6万円)一等席:約15,000円〜18,000円編集部の見解・評価最高級のプライベート感と優雅さを味わう特等席江戸情緒と熱気をグループで共有する伝統空間花道や役者の表情を正視できる標準的な王道席
大相撲の枡席が「4名1組で膝を突き合わせ、歓声を上げながら飲食を共にする熱気共有の場」であるのに対し、歌舞伎座の桟敷席は「舞台全体を斜め上から見渡し、幕間の静かな食事とお茶を楽しむ大人のプライベートサロン」として洗練されている点が最大の違いと言えます。