南河内のなだらかな丘陵地帯に突如現れる、高さ180メートルの異形建築。粘土を手でこね上げたかのような有機的なフォルムを持つその建造物は、「超宗派万国戦争犠牲者慰霊大平和祈念塔」(通称・大平和祈念塔)である。
この塔の特異な点は、単なるPL教団の施設にとどまらず、人種や民族、宗教、宗派を一切問わず、有史以来のすべての戦争犠牲者の霊を慰めるために建てられたという点にある。二代教祖の強い平和への祈りが形となったものだ。
遠く大阪市内からも視認できるこの塔は、前衛芸術のような美しさを放つ一方で、どこか超現実的な異彩を放ち続けている。宗教の枠組みを超えた「平和祈念」という壮大な理想を掲げた建築は、高度成長期の教団が持っていた途方もないスケール感を今に伝える数少ない物証である。