ガスター10がなぜ過剰な胃酸トラブルを鎮静化できるのか、その理由は主成分ファモチジンのH2ブロッカーとしての胃酸分泌抑制システムにあります。
胃の粘膜にある壁細胞には、胃酸を出す合図を受け取る「ヒスタミンH2受容体」が存在します。過度なストレス、暴飲暴食、アルコール、刺激物の摂取などが引き金となってヒスタミンが過剰放出されると、この受容体と結びつき、塩酸(胃酸)の蛇口が一気に全開になります。ファモチジンはこの受容体に先回りして強力にフタをし、胃酸分泌のシグナルを物理的に遮断します。
ここで重要なのは、炭酸水素ナトリウムや制酸マグネシウムなどを主成分とする「制酸薬」との違いです。制酸薬はすでに胃の中に出てしまった強酸性の胃酸をアルカリ性で中和するため、服用から5〜10分で一時的な痛みを和らげますが、持続力は1〜2時間程度しかありません。対してガスター10は「そもそも胃酸を作らせない」アプローチを取るため、立ち上がりに30分前後の準備期間を要する代わりに、長時間の鎮静を可能にしています。
第一三共ヘルスケアから発売されているガスター10には、「錠剤(糖衣錠タイプ)」「散剤(粉薬)」「リバース(水なしで飲めるOD錠・口腔内崩壊錠)」のラインナップが存在します。「どのタイプが最も早く効くのか」というスピード感の差異については、以下の客観比較が参考になります。
薬物動態学的な観点から言えば、最終的な吸収はどちらも小腸で行われるため、最高血中濃度に達するまでの時間に極端な差はありません。しかし、胃の中で粒が速やかに広がる散剤タイプは、錠剤よりも10〜15分ほど体感上の立ち上がりが早いと感じる利用者が多く、耐え難い痛みの渦中にある人にとっては大きなアドバンテージとなります。