逮捕されたのは、入隊からわずか数ヶ月の18歳の自衛官候補生だった。なぜ、若き志願者が同僚や上官に向けて引き金を引くに至ったのか。防衛省が設置した事故調査委員会は、犯行に至る動機や背景の解明に向けて調査を重ねた。指導内容への不満、人間関係の軋轢、あるいは精神的圧力といった様々な要因が取り沙汰された。
自衛官候補生という立場は、正規の自衛官を目指して厳しい教育訓練を受ける段階にある。そこでの強いプレッシャーや孤独感が、若者の精神を追い詰めたのではないかという指摘も根強い。厳格な規律が求められる組織内部で、SOSのサインが見過ごされていたのではないかという批判に対し、組織全体のメンタルヘルスケア制度の見直しが強く求められることとなった。