2019年に公開されたティム・バートン監督の手による実写版『ダンボ』は、アニメーション版のスピリットを継承しつつ、21世紀的な批評性を大胆に組み込んだファンタジー映画として蘇った。鬼才バートンがスポットを当てたのは、夢を売るエンターテインメント巨大企業そのものの暗部だった。
実写版『ダンボ』では、巨大テーマパーク「ドリームランド」を主宰する興行師ヴァンデヴァーが登場し、ダンボを金のなる木として利用しようと企む。これは娯楽ビジネスが他者の痛みを消費し、巨大資本が個人の尊厳を飲み込んでいく構造への辛辣な戯画化だ。ディズニー自らが自社のビジネスモデルを解体・自己批判するかのようなストーリー展開は、映画ファンに強烈なインパクトを残した。