ネット上の掲示板やSNSでは「ペット相談可なら交渉次第で大型犬もいける」という楽観的な言説が散見されますが、これは現場の実態を反映していません。賃貸マンションの多くは、管理規約において「成犬時の体高50cm以下、または体重10kg以内」と明文化されており、管理組合の規約は個別の大家の独断では変更できないためです。
特に見落とされがちなのが、大型犬の多頭飼いにおける賃貸規約の厳格さです。大型犬1頭の許可を得るだけでも難度が高い中、2頭以上の飼育は「専有面積80㎡以上」「1階住戸限定」「遮音等級L-40以上の床構造」といった厳しい条件が課され、一般の賃貸集合住宅で見つけることは極めて困難です。
また、ペット可賃貸の原状回復費用と評判に関するトラブルの多くは、入居前の特約確認不足に起因します。「退去時に壁紙一式張り替え費用を全額借主負担とする」という特約は、双方が合意して署名押印した場合、有効と判断される判例が定着しています。契約時には「どの範囲までが自己負担になるのか」を書面で明確にしておく必要があります。