画面を埋め尽くす極彩色の動物たち、幾何学的に重なり合う不思議な植物。ジミー大西の絵画が放つ圧倒的な密度の裏には、徹底した下描きなしの一発描きと、直感に従う独特の制作技法が存在する。本人がインタビューで明かしたところによると、構図をあらかじめ決めて描くことはほとんどなく、カンバスの隅から「色が呼び合う順番」に従って絵の具を乗せていくという。
油絵の具やアクリルガッシュを惜しみなく盛り上げ、時にはペインティングナイフや指先を使って物質感を際立たせる。色と色がぶつかり合いながらも決して濁らないその配色は、天賦の色彩感覚によるものだ。下積みの技法書には載っていない破天荒なアプローチこそが、鑑賞者の網膜を直撃する生命力の源泉となっている。