かつてゼロ磁場は「オカルト」「疑似科学」と揶揄されることも少なくなかった。目に見えず、触れることもできない磁気現象だからこそ、怪しげなビジネスに利用されやすかった側面は否めない。
だが、近年の高精度磁気センサーによる広域探査データは、分杭峠周辺の地殻構造が確かに周囲とは異なる変調を来している事実を科学的に証明した。地殻ストレスによって生じる「ピエゾ効果(圧電効果)」や、地下水の流動に伴う微小電流の発生など、複合的な物理現象が重なり合って特異な環境を作り出していることが判明したのだ。冷ややかな懐疑論を越えて、現象の実体解明は新たなフェーズへと突入している。