石田純一を語る上で外せないのが、その類まれなファッションセンスだ。有名な「素足にイタリア製ローファー」というスタイルは、単なる奇抜な狙いではない。イタリアのナポリやミラノの男たちが実践していた「スプレッツァトゥーラ(無頓着を装った洗練)」を、日本でいち早く取り入れた結果だった。
カーディガンを肩から羽織る「プロデューサー巻き」や、ペールトーンのジャケットスタイル、上質な素材感を生かしたルーズなシルエット。彼が着こなしたスタイルは、当時のメンズファッション界に激震を与えた。雑誌『MEN'S NON-NO』などの誌面を飾り、当時の若者たちはこぞって彼の着こなしを真似た。流行を追いかけるのではなく、流行そのものを創り出す存在。それが当時の彼だった。