空気が壁や天井などの面に沿って流れる現象を物理学でコアンダ効果と呼ぶ。最新の空調機はこの流体力学の特性を巧みに利用している。冷房時には冷風を天井に沿わせて遠くまで届ける一方、暖房時には温風を壁面や床面に沿わせて足元へ押し広げる高度な気流制御技術が搭載されているのだ。
従来のエアコンはただ風を吹き出すだけだった。しかし現在の高機能モデルは、風の粘性をコントロールし、温風が天井へ逃げるのを防ぎながらリビングの隅々まで熱を届ける。この気流の最適化により、以前のモデルと比べて設定温度を1〜2度低くしても同等以上の暖かさを感じられるようになり、暖房エネルギーの大幅な削減が実現している。