「わろたあ」という言葉の根底にあるのは、近畿地方で広く使われてきた方言である関西弁の「笑うた(わろた)」です。「笑った」という動作を表す日常語ですが、ネット文化と接触することで独自のニュアンスを獲得していきました。
インターネット空間における歴史を紐解くと、1990年代後半から2000年代初頭の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)において「ワロタ」という全角カタカナのスラングが定着したのが大きな転換点です。当時の掲示板では「クソワロタ」「ワロタwww」といった、皮肉や冷笑を含んだ尖った表現として多用されていました。
その後、2010年代にかけて「なんでも実況J(なんJ)」やTwitter(現X)をはじめとするSNSへ利用層が拡大する過程で、表現の角を落とす「ひらがな化」が進みます。末尾に「あ」を付け足して「わろたあ」と発音・表記することで、嘲笑的なニュアンスが薄まり、「思わず吹き出してしまった」「肩の力を抜いて笑える」という脱力感とマイルドな共感を示すSNSスラングへと定着しました。