厨房の奥深く、勢いよく上がる炎の向こう側で仕込まれるスープには、これまでテレビや雑誌の取材でも明かされなかった秘密が隠されている。豚骨と鶏ガラをベースに、数種類の野菜と干し海鮮を絶妙な火加減で十数時間煮込み続ける。火力を微調整しながら濁らせずに旨味だけを抽出する作業は、まさに長年の直感と経験がなせる業だ。一口すすると、濃厚なコクと澄んだ後味が口いっぱいに広がり、深い余韻を残す。
そしてファンの間で噂が絶えないのが、常連客の要望から生まれたという「裏メニュー」の存在である。メニュー表には一切記載されていないその一品は、特製の辛味タレと香ばしい焦がしニンニク油をあわせた限定の仕込み麺だ。仕込みの段階で限られた量しか作れないため、限られた時間帯にしか提供されない。力強いスープの旨味とパンチの効いた自家製タレが見事に調和した味わいは、一度口にすると忘れられない中毒性を秘めている。