ネット上の医療Q&AサイトやSNS上では、肋間神経痛に関する悲痛な叫びが日常的に投稿されている。「ロキソニンテープを脇腹に4枚貼ったが痛みがミリ単位も引かない」「深呼吸するたびに針で刺されるような激痛があり、夜も眠れない」といった声の多さは、いかに湿布の効果を実感できずに苦悩している患者が多いかを物語る。
ペインクリニックや整形外科の診察現場において、初診患者の約7割が「痛む脇腹や胸の真上に湿布を何重にも貼っていた」というデータがある。都内のペインクリニック専門医は、取材に対して現場の実態を次のように明かしている。
「患者様は痛む場所を直接抑え込みたい心理から、どうしても肋骨の前面や脇の下に湿布を集中させてしまいます。しかし、肋間神経痛の症状である背中の痛みや胸部痛は、末梢神経が過敏に放電している現象です。皮膚表面からの薬剤浸透距離を無視して末端ばかりを冷やしても、中枢側のシグナルは遮断できません。さらに、貼り間違えによって皮膚がかぶれ、接触皮膚炎を併発して余計に痛覚が過敏になる悪循環に陥るケースが後を絶ちません」
これが、ネット上で広く検索される肋間神経痛の湿布が効果ない理由の核心である。薬効そのものの限界に加え、ターゲットとする解剖学的なアプローチが根本からズレていることが、耐え難い痛みを長期化させる主因となっているのだ。