音楽で使われる音名には、国や文化圏によって複数の体系が存在します。日本国内では、小学校の音楽教育で親しまれるイタリア音名(ド・レ・ミ)、ポピュラー音楽やコード進行で多用される英語音名(C・D・E)、公教育の楽典やクラシックの調性名で使われる日本音名(ハ・ニ・ホ)、そして吹奏楽やオーケストラの現場指示で飛び交うドイツ音名(ツェー・デー・エー)が入り乱れています。
以下の表は、基準となる幹音(変化記号のつかない基本の7音)について、4か国語の対照と発音、そして現場での実情を整理した完全対照データです。
表を見ると一目瞭然ですが、アルファベット順(A、B、C、D、E、F、G)で並べた場合、英語は「A・B・C・D・E・F・G」と素直に続くのに対し、ドイツ語は「A・H・C・D・E・F・G」となります。この「H」の存在こそが、初学者を混乱の渦に巻き込む元凶です。