近年の本大会を語る上で避けて通れない最大の論点が、「びわ湖大花火大会目隠しフェンス真相」をめぐる激しい対立構造です。大津港周辺のなぎさ公園や市道沿いには、高さ約2メートルを超える遮蔽シート付きのフェンスが約2キロにわたって敷設され、有料観覧エリア外の歩道からは湖面や低空の花火が完全に遮断されます。
この厳重なバリケードに対し、SNSや掲示板を中心とした「びわ湖大花火大会ネットの反応」は二極化しました。地元住民や無料鑑賞を望む層からは「琵琶湖は誰のものなのか」「地元民の憩いの場が巨大な有料檻に変わった」「景観破壊だ」という痛烈な批判が噴出。地元自治会の一部が決議書を提出する事態にまで発展しました。
しかし、実行委員会や警察・警備コンサルタントの取材から浮かび上がるのは、極限状態における安全確保という冷徹な数字です。2001年の明石歩道橋事故以降、警察庁の雑踏警備基準は厳格化の一途をたどっています。びわ湖大花火大会には一晩で約30万人以上が押し寄せますが、大津駅北口から湖岸へと続く道路のキャパシティは完全に飽和状態にあります。もしフェンスを撤去して湖岸道路で無料観覧を許せば、群衆が立ち止まり、車道へ溢れ出し、緊急車両の動線が塞がれて群衆雪崩(将棋倒し)が発生するリスクが跳ね上がります。
関係者の証言によると、「見せないための壁ではなく、人を滞留させずに歩かせ続けるための流動導線確保フェンス」というのが治安当局の一致した見解です。公共性と群衆安全のトレードオフという、現代の巨大イベントが直面する構造的摩擦がここに凝縮されています。