愛猫のくしゃみに直面した際、まず見極めるべきは「生理的なくしゃみ」か「病的なくしゃみ」かの明確な境界線です。猫の鼻腔粘膜は人間以上に敏感であり、床に近い位置で生活しているため、床面の微小なチリや掃除機の排気、乾燥した冷たい空気を吸い込んだ瞬間に反射的なくしゃみが出ること自体は珍しくありません。
生理現象であれば、毛繕いの直後や砂浴びの後に1〜2回「クシュッ」と出る程度で収まり、直後も何事もなかったかのように普段通りの行動に戻ります。鼻水が出たとしても無色透明でサラサラしており、すぐに乾いて消失するのが通常です。
一方で、警戒レベルを引き上げなければならないのは「頻度」と「反復性」が異常値を示しているケースです。1日に何度も規則的に繰り返す、1回の発作で5〜10回以上も連続して激しく頭を振る、あるいは寝ている最中にもくしゃみで目を覚ますといった状態は、明らかに鼻腔や咽頭の粘膜に持続的な炎症や異物刺激が起きている証拠です。単なるホコリで片付けるのは危険であり、粘膜深部での感染や組織の破壊が進行している可能性を視野に入れる必要があります。