自力調査や探偵依頼を経験した当事者たちの手記や取材証言を精査すると、そこには「知らなければよかったという後悔」と「事前に防げて命拾いしたという安堵」の双方が生々しく記録されています。
都内在住の30代女性は、婚約者の金銭感覚や素性に不審を抱き、新聞記事データベースを調査した際の顛末を次のように語っています。
「彼の話す過去の経歴にどうしても辻褄が合わない部分があり、思い切って大手新聞のデータベースを検索しました。すると7年前、地方都市で寸借詐欺を繰り返して逮捕されていた同姓同名・生年月日一致の記事が見つかりました。問い詰めたところ本人が事実を認め、多額の隠し借金も発覚。結婚直前で踏みとどまることができました。もし調べていなければ、私の人生は完全に狂っていたはずです」(取材に基づく当事者の証言)
一方で、過剰な猜疑心によって取り返しのつかない破滅を迎えたケースも存在します。関西地方の40代男性の手記には、次のような深い悔恨が綴られています。
「妻となる女性の過去が気になり、興信所に30万円を支払って徹底的な身辺調査を依頼しました。結果は完全なシロ。何の非行歴もありませんでした。しかし、興信所の聞き込みが彼女の実家周辺に及んでいたことが露見。『私を信用せず裏で探偵を雇うような人とは絶対に暮らせない』と婚約を破棄され、彼女の両親からも絶縁を通告されました。残ったのは高額な調査費用の請求書と、消えない自責の念だけでした」(情報コミュニティへの投稿手記より)
これらの実例が示すのは、調査という行為そのものが「諸刃の剣」であるという冷酷な真理です。事実を暴く力を持つ反面、相手への敬意や人間関係の基盤を一瞬で粉砕する破壊力を秘めています。