これほどの人気作でありながら、インターネット上では当時から現在に至るまで、いくつかの誤解や憶測が独り歩きしています。本稿では取材データに基づき、それらの真相を明らかにします。
誤解①:「レンジャーキーは歴代戦隊の力を奪って作られた略奪アイテムである」
初期のプロットや海賊という設定から、ネット上では「ゴーカイジャーは過去の戦隊から無理やり力を奪ったのではないか」という穿った見方が一部で囁かれました。しかし劇中の公式設定において、レンジャーキーは第1話冒頭の「レジェンド大戦」において、地球を守るために全エネルギーを解放した34戦隊が自ら力を託し、宇宙へ散らばった結晶です。マーベラスたちがそれらを回収したのは奪取ではなく「保護と継承」であり、大いなる力の真の価値を理解したレジェンドたちから、正式に力を認められていったのが物語の本質です。
誤解②:「過去作の設定を無視したパラレルワールドのお祭り企画である」
記念作にありがちな「パラレル世界でのお祭り騒ぎ」という見解も誤りです。メインライターの荒川稔久をはじめとする脚本陣は、過去34作品の設定や年表を徹底的に精査。例えば『特捜戦隊デカレンジャー』の宇宙警察機構や、『未来戦隊タイムレンジャー』の時間保護法の制約など、各作品のルールを破綻させることなく緻密にクロスオーバーさせました。単なる同窓会ではなく、「地続きのひとつの世界線」として成立させた労力は、特撮ドラマ史における金字塔といえます。