「アブラガニ」という名称から「油っぽくてしつこい味なのでは」と連想されがちですが、この名前は脂質が多いわけではなく、甲羅の表面に油を塗ったような艶があることに由来しています。
実際の食味において、タラバガニとアブラガニには次のような個性の違いがあります。
タラバガニは繊維が太くしっかりとしており、噛みしめた瞬間に跳ね返るような強い弾力と、カニ本来の上品で濃厚な旨味が特徴です。焼きガニやステーキなど、豪快に肉厚な食感を楽しみたい料理に抜群の相性を誇ります。
対するアブラガニは、身質がきめ細かく水分量が多く、しっとりとした柔らかさと強い甘みが際立ちます。繊維のほぐれが良いため、鍋料理(カニ鍋)や出汁を吸わせるカニ雑炊、グラタンなどの加工料理に使うと、タラバガニ以上のジューシーさを発揮します。
SNSやグルメコミュニティの口コミを見ても、「ブラインドテスト(目隠し試食)をしたらアブラガニのほうが甘くて好きだった」「価格が安いのに身入りがぎっしりで大満足」といった好意的なレビューが多く、味覚としての完成度は決してタラバガニに劣るものではありません。