スマートフォンの画面越しに写真や短尺動画を流し見する時代において、数秒でユーザーの指を止めさせるビジュアルパワーは店舗の生命線である。
しかし、現在のブームが単なる一過性のファッド(一時的流行)で終わらない理由は、TikTokやInstagramにおける「プロセス共有」にある。着丼した瞬間の静止画だけでなく、スープを一口飲み、もやしの山を崩し、極太麺を引っ張り出し、最終的に空になった丼を掲げるまでの一連のドラマがリアルタイムでシェアされる。ユーザーは単に「食べたこと」を誇るのではない。「あの高い山を攻略した」というストーリーの主人公になるために、1,500円前後の対価を払い、30分以上の行列に耐えている。