肉抜き加工後に最も多いトラブルが、激しいクラッシュ時の衝撃でボディやシャーシが真っ二つに割れる現象です。プラスチック素材は、急激な角(鋭角)が存在する箇所に負荷が集中する「応力集中」という物理的特性を持っています。
破損を防ぐ最大の秘訣は、肉抜き穴のすべてのコーナー部分に丸みを持たせる「アール(R)加工」を徹底することです。直角にくり抜くのではなく、丸ヤスリを使って角を円弧状に仕上げるだけで、外部からの衝撃が分散され、割れるリスクを劇的に低減できます。
また、シャーシの裏側やボディ裏面に成型されている「リブ(補強の壁)」は、構造強度を支える生命線です。軽量化を急ぐあまりリブまで削り落としてしまうと、全体のねじれ剛性が破綻します。残すべき構造力学的ポイントを温存し、力の逃げ道を作ることがプロの設計思想です。