SNSやオンライン掲示板、Q&Aサイトなどでのイラストからフィギュア作成に関する評判を丹念に追跡・取材すると、利用者の生の声には「感動した」という絶賛と「思っていたのと違う」という落胆の両極端な反応が見受けられます。
満足度の高いユーザーの多くは、デフォルメされたSDキャラクターや、角張ったメカ・マスコットなどを依頼したケースです。「二次元のマイナーな推しや自作ゲームのキャラが、デスクの上にポンと実体化して感動した」「納期通り3週間で届き、記念品としては100点満点」といったポジティブな口コミが目立ちます。特にフルカラー3Dプリントフィギュアの納期は、繁忙期を除けばおおむね2週間から4週間と極めてスピーディーであり、数ヶ月待たされるのが通例だった手作業原型に比べて圧倒的な手軽さを誇ります。
一方で、フィギュア制作依頼におけるネットの反応として散見されるネガティブな不満の声には、明確な共通点が存在します。典型的なトラブル要因は以下の3点に集約されます。
第一に、「色のくすみと表面のざらつき」です。一般的なフルカラー3Dプリンター(石膏粉末積層や一部の樹脂インクジェット方式)は、商業用スケールフィギュアのような光沢感や滑らかな肌の質感とは異なり、微細な積層痕や粉末特有のマットな質感(陶器や砂糖菓子に近い質感)になります。市販のPVCフィギュアと同じツルツルした発色を思い描いていた発注者が、実物を見てギャップに驚く事例が後を絶ちません。
第二に、「2Dから3Dへの立体解釈の相違」です。1枚のイラストだけを渡して三面図を用意しなかった場合、背面や髪の毛の裏側、服のシワの落ち方などはモデラーの裁量に委ねられます。納品後に「背面のデザインが想像と違った」「アングルを変えたときの顔の立体感が崩れている」といった齟齬が生じ、リテイク費用で揉めるケースが報告されています。