2026年の秋葉原を語る上で、外国人観光客の質の変化は無視できない。かつての「爆買い」の時代は終わりを告げ、現在の主流は「深掘り(ディープ・ダイブ)」だ。彼らが求めているのは、自国では手に入らない超限定の同人誌や、インディーズのクリエイターが手がけたガレージキットである。
この変化に最も早く適応したのが、ビル内の各テナントだ。翻訳アプリを片手に接客するスタッフの姿は過去のものとなり、現在ではAI通訳デバイスを胸につけた店員が、キャラクターのバックストーリーや作品の歴史までを熱心に解説している。言語の壁が崩壊したことで、かつては「一見さんお断り」の雰囲気が漂っていたディープな中古ホビーショップも、今やグローバルな社交場だ。