火のないところに煙は立たないと言われますが、橋下徹氏の家庭を巡る「連れ子説」に関しては、複数の異なる情報がネット上で歪曲されて結合した「典型的な情報の混同」が原因です。綿密なファクトチェックによって判明した、噂が拡散された3つの背景を紐解きます。
第1の要因は、橋下氏自身の複雑な生い立ちとの混同です。橋下氏は過去の自著や公式インタビューで、幼少期に実父と死別し、母子家庭で育ったのちに母親が再婚した過去を公表しています。「義理の父親と暮らした時期がある」「ステップファミリーの経験がある」という橋下氏本人のパーソナルな体験談が、ネット掲示板や伝言ゲームの過程で「橋下徹自身が連れ子を引き取って育てている」という話へとすり替わってしまった経緯があります。
第2の要因は、少子化が進む日本における「子供7人」という規格外の人数です。厚生労働省の人口動態統計を見ても、1組の夫婦から7人の子どもが誕生するケースは極めて稀有な水準となっています。そのため、「初婚の夫婦だけで7人も産むはずがない」「どちらかの前妻・前夫の連れ子が含まれているに違いない」という短絡的な憶測を抱くネットユーザーが後を絶たなかった背景が存在します。
第3の要因は、激しい政治闘争期に流布されたネガティブキャンペーンの影響です。大阪維新の会を率いて激しい政治改革を断行していた時期、橋下氏のプライベートに関する真偽不明の情報や中傷がネット上に溢れかえりました。その過程で家族構成に関しても事実無根のデマが意図的・無自覚的に拡散され、検索エンジンのサジェスト機能に残存し続けたことが、現代においても検索され続ける理由となっています。