ネット上の掲示板やSNSでは、ハイスタッフホールに関する誤った先入観が散見されます。チケット購入や当日の鑑賞で後悔しないために、プロの視点から2つの大きな誤解を正しておきましょう。
1つ目の誤解は、「地方の市民会館だから、音響クオリティは可もなく不可もないレベルだろう」という過小評価です。実は、旧市民会館の老朽化を経て2017年に新築再建された現在のハイスタッフホールは、現代建築音響工学の粋を集めた空間です。内装には香川県産ヒノキなどの良質な木材が効果的に配置され、音の乱反射を防ぎつつ、温かみのある中低音と抜けの良い高音を実現しています。国内外の著名マエストロや音に厳しいロックバンドのPAエンジニアが「四国ツアーの会場として真っ先に名前を挙げたい」と称賛するほどの仕上がりであり、首都圏の著名コンサート専用ホールと比較しても引けを取りません。
2つ目の誤解は、「チケット予約において、最前列(1列目〜3列目)の中央ブロックが文句なしの最強席である」という思い込みです。舞台演劇やアーティストの表情だけを間近で凝視したい場合には確かに至高の席ですが、「視覚と音響のトータルバランス」という観点では事情が異なります。舞台床面が高めに設定されているため、最前列付近では常にやや見上げる姿勢になり、ステージ奥のセットや足元の動きが見切れるケースがあります。また、大型スピーカーの音圧が直接耳元を直撃し、ホール全体の豊かな間接音の響きを体感しにくくなります。
ハイスタッフホールチケット予約において、音響・視界ともに最も調和が取れた「真の特等席」は、1階7列目から12列目のセンターブロックです。舞台全体が自然な視野角(約30度)に収まり、スピーカーからの直接音と側壁・天井からの反射音が最も美しくブレンドされて耳に届きます。座席指定が可能な先行予約などでは、この中列エリアを最優先で狙うのが玄人の選択です。