小児歯科の現場から強く推奨されているのが、「本格的なアイスデビューは3歳以降」という基準だ。これには明確な根拠がある。3歳頃までは、生涯の虫歯リスクを左右する「ミュータンス菌」などの虫歯菌が口腔内に定着するかどうかの極めて重要な時期にあたる。
アイスクリームに含まれる大量の砂糖は、虫歯菌にとって格好の栄養源となる。さらに、アイス独特の滑らかな口溶けと強烈な甘みは、子供の脳に強い快感を与える。幼少期に強烈な甘味を覚えてしまうと、素材本来の薄味を好まなくなる「味覚の偏り」や、甘いものへの依存傾向が形成されやすくなる。エナメル質がまだ柔らかい乳歯を守るためにも、3歳までは「ハレの日の特別なご褒美」にとどめ、常習化させない工夫が求められる。