梅仕事に欠かせない梅干し用の赤紫蘇漬け。カビを防ぎ、梅を美しく染め上げるための成否を握っているのが、徹底した「塩揉みによるアク抜き」です。生の赤紫蘇には強いエグみと余分な水分が含まれているため、丁寧な下処理を省くことはできません。
用意する塩の量は、枝から外した赤紫蘇の葉の重量に対して18〜20%が基準です。アク抜きは必ず2回に分けて行います。
1回目の塩揉みでは、用意した塩の半量を葉に振りかけ、手のひら重みをかけてしっかり揉み込みます。しばらく揉むと濁った黒紫色のアク汁が大量に出てくるため、葉をギュッと強く絞ってこのアク汁を完全に捨てます。続いて残りの半量の塩を加えて2回目の揉み込みを行い、再び出てきた黒い汁気を限界まで絞り切ります。
仕上げに、梅干しを漬けて上がってきた「白梅酢」を絞った赤紫蘇に回しかけます。揉みほぐすと瞬時に赤く澄んだ紫蘇梅酢に変わるため、これを塩漬け中の梅の上に広げて重石を戻します。この一手間を惜しまないことで、濁りのない極上の赤梅干しが完成します。