ミニチュアフード作りで最も重要な基盤となるのが粘土の選定です。一般的に流通している樹脂粘土の中でも、作家陣から絶大な支持を集める二大巨頭がパジコの「モデナ」と日清アソシエイツの「グレイス」です。両者は仕上がりの質感や作業性が大きく異なります。
モデナは乾燥後に適度な柔軟性を保ち、完全乾燥すると準防水性能を発揮します。わずかにマットな質感で透け感があるため、パン生地のふんわり感やクッキー、タルト台などの焼き菓子系に極めて適しています。一方、グレイスは陶器のような滑らかなキメの細かさと優れた透明感、乾燥後の硬度が特徴です。フルーツの瑞々しい果肉やキャンディ、和菓子の練り切りなどの造形で真価を発揮します。
近年クオリティが飛躍的に向上した100均(セリア・ダイソー)の樹脂粘土は、1パック100円(税抜)という驚異的なコストパフォーマンスを誇ります。小分けで使い切りやすく、カラー展開も豊富なため、練習用やパーツの芯材としては申し分ありません。ただし、専門メーカー品に比べると「乾燥が早くヒビが入りやすい」「薄く伸ばしたときのコシが弱い」という傾向があるため、繊細なクロワッサンの層や薄皮を表現する場合は専門粘土を推奨します。