SNSや大手掲示板、知恵袋に寄せられた過去数百件の観客手記および現地レビューを精査すると、空間認識に関する興味深い実態が浮き彫りになります。
ある男性アイドルグループのファン(20代女性)は「アリーナ45列目のチケットが出たときは落胆した。実際に現場に入ると、前の男性の肩幅でメインステージの中央がすっぽり消えてしまい、大型ビジョンを頼るしかなかった」と語っています。平坦フロア特有の視覚的限界は、現場の生々しい証言からも裏付けられています。
一方で、ガイシホール2階スタンド最後列を経験したロックバンドファンの手記には、まったく異なる所感が記録されています。「開場前は最後列という文字に絶望していたが、席について驚いた。ガイシホールはドームと違って天井が近く、すり鉢の角度が鋭いため、最後列であっても演者が米粒ではなく小指サイズでしっかり捉えられる。照明のフォーメーションや会場の一体感を全身で浴びるには最高のポジションだった」。
建築構造上、ガイシホールは外周壁面が楕円ドーム状に丸みを帯びており、縦長の長方形アリーナ(幕張メッセ展示場など)に比べて奥の壁までの距離が短く設計されています。最後列であってもステージからの最大直線距離は約80メートル前後に収まるため、「スタンド後方だからといって絶望する必要は全くない」というのが現場を知るファンの共通した見解です。