ハローキティ殺人事件の真相と犯人の現在|香港最悪の猟奇事件を追う

ハローキティ殺人事件の真相と犯人の現在|香港最悪の猟奇事件を追う

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「ハローキティ殺人事件」をわかりやすく把握する上で避けて通れないのが、1990年代末期という香港社会の混沌とした空気感と、九龍地区の密室で繰り広げられた異様な監禁環境です。事件の舞台となったのは、尖沙咀の目抜き通りに近い加連威老道(グランビルロード)31号に位置する雑居ビルの3階一室でした。

事件が動き出したのは1999年3月中旬のことです。ナイトクラブに勤務していた被害者の女性が、加害者グループによって路上で拉致され、このアパートの一室へと連れ去られました。そこから約1か月にわたり、外部との連絡を完全に絶たれた状態で、想像を絶する暴力と拷問が日常的に加えられ続けます。主犯格の男たちは違法薬物である覚醒剤(アイス)を常習しており、薬物の過剰摂取によって倫理観が完全に崩壊した状態で暴力行為をエスカレートさせていきました。

被害者の女性は飲食を極限まで制限され、連日にわたる暴行によって急速に衰弱。同年4月中旬、ついに力尽きて息を引き取りました。しかし、加害者グループの異常性は女性の死後も止まることはありませんでした。犯行の発覚を恐れた男たちは、浴槽を使って遺体を徹底的に損壊。骨や肉片の多くを調理・煮沸して家庭ゴミとして廃棄し、唯一残された頭蓋骨を、現場にあった人魚姿の大型ハローキティクッションの中に綿と一緒に詰め込み、針と糸で縫い合わせて室内に放置したのです。このあまりに不気味で常軌を逸した隠蔽工作こそが、本件が世界中に知れ渡る悪夢のネーミングの起源となりました。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。