SNSやネット掲示板、ファンコミュニティの声を精査すると、山口智充に対する世間の評価は「懐かしい」という感傷にとどまらず、その純粋な芸の卓越性に対する再評価へとシフトしています。
とりわけ絶賛を集め続けているのが、ピクサーのアニメーション映画『カーズ』シリーズにおけるレッカー車「メーター」役の日本語吹き替えです。親しみやすさと愛嬌、そして少し抜けた哀愁を帯びた声の演技は、本国アメリカの制作陣からも「完璧なキャラクター解釈」と賞賛されました。アニメファンの間でも「メーターの声はぐっさん以外考えられない」という声が定着しており、単なるタレント吹き替えの域を完全に超えています。
また、彼の代名詞である「ものまね」も、昨今の顔マネや誇張ネタとは一線を画す孤高の領域にあります。
- 音のリアリティ:ドラムのハイハットの擦れる音、打ち上げ花火が遠くで破裂する重低音、旧型バイクのエンジンアイドリング音など、物理音を喉とマイク一本で再現する超絶技巧。
- 人物描写の解像度:西城秀樹、長渕剛、桑田佳祐などの歌唱模写では、単なる歌声の似顔絵にとどまらず、歌う際の呼吸、筋肉の緊張、ステージ上の所作まで完コピする徹底ぶり。
現場を観覧した視聴者からは「生で見ると鳥肌が立つ」「テレビのワイプで見せる芸ではなく、劇場でじっくり味わうべき本物の芸」といった感嘆の声が絶えません。彼がテレビの短い尺に収まりきらなくなったのは、芸のスケールが劇場型・職人型へと深化を遂げた証左でもあります。