十万石まんじゅうの真髄は、素材の選定と伝統の「薯蕷(じょうよう)製法」にあります。外見は一見すると素朴な白い小判型の饅頭ですが、口に含んだ瞬間に広がる風味と滑らかな口どけは、一般的な小麦粉主体の蒸し饅頭とは一線を画します。
皮の主原料となる山芋には、国内産最高峰とされる「つくね芋(大和芋)」を厳選して使用。これに国内産の特選米粉(上新粉)と純度の高い砂糖を合わせ、職人の絶妙な水加減で練り上げます。山芋の力強い粘りと風味が、きめ細かくしっとりとした薄皮を生み出すのです。また、中に包まれるこし餡には、北海道十勝産の厳選小豆(エリモショウズ等)を使用。皮を極限まで薄く剥いて渋みを取り除き、純度の高いザラメ糖で炊き上げることで、雑味のない透き通った甘みと上品な紫色の餡に仕上げています。
気になる栄養成分とカロリー面では、1個あたり約118kcal(炭水化物約26.5g、たんぱく質約2.3g、脂質約0.2g)となっており、脂質が極めて低く、和菓子特有の上質なエネルギー源として優れています。添加物や保存料に過度に頼らない真摯な製法を守り続けているため、小さな子どもから高齢者まで安心して味わえる点も、贈答品として根強い信頼を獲得している大きな要因です。