2021年11月、帝国劇場からスタートした全国ツアー公演は各地で満員御礼を記録し、同年12月には北海道・札幌市の札幌文化芸術劇場 hitaruへと舞台を移しました。しかし12月18日、公演当日に神田沙也加さんが急逝するという、あまりにも突然で痛ましい知らせが届くこととなります。
劇場と関係者は激しい衝撃と深い悲しみに包まれ、同日の札幌公演は急遽中止を余儀なくされました。誰もが言葉を失う過酷な状況のなか、東宝をはじめとする製作委員会とカンパニーは協議を重ね、残された日程の継続を模索しました。
その重責を背負ったのが、Wキャストとして並走してきた朝夏まなとさんでした。朝夏さんは深い悲しみを抱えながらも、盟友への祈りと舞台を待つ観客への責任を胸に、残る全公演のイライザ役を一人で務め上げることを決断しました。寺脇康文さん、別所哲也さんをはじめとする全キャスト・スタッフが結束し、神田さんの思いを背負って千秋楽まで魂の舞台を届け切ったそのプロフェッショナルな姿勢は、演劇界において今も語り継がれる深い絆の証です。