鬼柚子料理の成否を分けるのは、間違いなく「鬼柚子の苦味取り下処理」です。スポンジ状の白いワタはシロップや出汁を吸い込む最高の食材ですが、同時にアクと苦味成分を溜め込んでいます。この工程を怠ると、どんなに砂糖を加えてもエグみが残ってしまいます。
料理研究家や加工現場で実践されている、失敗しない下処理手順は以下の通りです。
【ステップ1:洗浄と解体】
流水で表面の汚れをタワシなどでしっかり洗い流します。縦に4〜8等分にクシ形切りにし、中心の果肉と種を取り除きます(果肉はジャムに使うため取り置きます)。
【ステップ2:皮とワタの切り分け】
用途に応じて切り方を変えます。ピールや甘露煮にする場合は外皮をつけたまま1cm幅にスライス。ジャムにする場合は、外皮を薄く千切りにし、ワタは1〜2cm角のダイス状または短冊切りにします。
【ステップ3:茹でこぼし(アク抜き)】
たっぷりの水を入れた大鍋に切った皮とワタを入れ、中火にかけます。沸騰したら弱火にして約5〜8分間茹で、ザルにあげて冷水に取ります。この茹でこぼし作業を合計2〜3回繰り返します。
【ステップ4:水にさらして優しく絞る】
茹でこぼし後、ボウルに張った冷水に1〜2時間(苦味が強い場合は半日)さらします。最後に、ワタを崩さないよう両手で挟むようにして優しく水気を絞れば下処理は完了です。このひと手間で、雑味のない透き通った味わいが生まれます。