高校化学で扱われる金属のイオン化列は、一般に以下の16元素(水素を含む)で構成されています。
Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H₂) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au
かつて昭和から平成にかけて広く浸透していたのは、カリウム(K)から始まる「貸そうかなまああてにするな……」でした。しかし、リチウムイオン二次電池の技術革新や新課程指導要領の改訂を経て、最前線の教育現場では最左端にリチウム(Li)を組み込んだ覚え方が完全に主流となっています。
現在、全国の進学校や大手予備校で活用されている代表的な語呂合わせを整理しました。自身の学習スタイルに合わせて最適なフレーズを選択してください。
【標準版:リチウム導入型語呂合わせ】
「リカちゃん貸そうかな、まああてにするな、ひどすぎる借金」
・リ(Li:リチウム)
・カ(K:カリウム)
・ちゃん(Ca:カルシウム)
・か(Na:ナトリウム)
・な(Mg:マグネシウム)
・ま(Al:アルミニウム)
・あ(Zn:亜鉛)
・て(Fe:鉄)
・に(Ni:ニッケル)
・す(Sn:スズ)
・る(Pb:鉛)
・な(H₂:水素)
・ひ(Cu:銅)
・ど(Hg:水銀)
・すぎ(Ag:銀)
・る借(Pt:白金)
・金(Au:金)
ここで極めて重要な視点が、非金属である水素(H₂)の位置づけです。イオン化傾向において水素は「基準点(電位差 0.00V)」としての役割を担っています。水素より左側にある金属は「酸の水溶液中で水素イオン(H⁺)に電子を渡し、自らが溶けて水素気体を発生させることができる」グループであり、水素より右側にある金属(Cu, Hg, Ag, Pt, Au)は「通常の酸(塩酸や希硫酸)では水素を発生させることができない」という決定的な境界線を示しています。