東京駅を利用する際、多くの人が無意識に目指すのが八重洲口や丸の内口の各改札です。特に休日の午前や平日の夕方ラッシュ時、八重洲北口や八重洲中央口の改札前は切符売り場に並ぶ列と待ち合わせの人波が交錯し、歩行速度が極端に低下します。そうした駅構内のボトルネック現象を完全に回避できる構造を持つのが、駅北東端に位置する日本橋口です。
日本橋口最大の強みは、新幹線日本橋口改札とJR高速バス日本橋口降車場という2大長距離輸送インフラの出口がワンフロアの至近距離に集約されている点にあります。東海道・山陽新幹線の上り列車で東京駅に到着した際、15号車や16号車(東京寄り先頭車両)に乗車していれば、ホーム北端のエスカレーターを降りるだけで日本橋口改札へ直行できます。八重洲南口や中央口へ向かう数百メートルのコンコース混雑に巻き込まれることなく、降車から駅前広場まで実測約2分30秒で脱出可能です。
また、地方各都市から運行されるJR高速バス(昼行便・夜行便)の多くは、東京駅の到着場所を八重洲南口のバスターミナルではなく、この日本橋口降車場に設定しています。夜行バスで早朝に東京へ着いた旅行者が、人混みで立ち往生することなく、駅前で朝の身支度や次なる移動へシームレスに移行できる動線設計がなされているのです。