世界中で社会現象を巻き起こした名作群を振り返ると、ブロマンスの真髄がいかに作品のクオリティを跳ね上げているかが分かります。
1. 海外ドラマ・映画の金字塔:相棒関係の進化
英国BBCの『SHERLOCK/シャーロック』は、シャーロック・ホームズとジョン・ワトソンのクラシックな相棒関係を現代ロンドンに再定義しました。主演のベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンが見せたテンポの速い会話劇、そして孤高の天才が常識人の相棒にだけ見せる不器用な情愛は、世界中に「バディ萌え」を決定づけました。映画界でも『グリーンブック』のように、境遇も人種も異なる男たちが旅を通じて偏見を溶かしていくドラマは、アカデミー賞作品賞を受賞するなど普遍的な感動を呼んでいます。
2. 韓国ドラマに見る緻密な感情描写と宿命
韓流コンテンツにおけるブロマンス描写の巧みさは世界屈指です。空前のヒットを記録した『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』でのトッケビ(コン・ユ)と死神(イ・ドンウク)の犬猿の仲でありながら同居生活で育まれるコミカルで切ない絆は語り草です。また、本格サスペンス『怪物』において、シン・ハギュンとヨ・ジングが演じた刑事同士の、互いを疑いながらも真実の追究のために魂を削り合う関係は、恋愛感情を一切交えずに視聴者の涙を誘いました。
3. 中国ブロマンスの最高峰『陳情令』の衝撃
アジア圏を揺るがした代表格といえば、中国ブロマンス『陳情令』です。原作である墨香銅臭のWeb小説『魔道祖師』はBL作品ですが、中国国内の厳しい映像規制をクリアするため、ドラマ化にあたって徹底した「知己(己を知る者=魂の友)」としてのブロマンスへと昇華されました。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と藍忘機(ラン・ワンジー)が、世間すべてを敵に回しても互いの信義を疑わない姿は、検閲という制約を逆手に取ったことで、かえってプラトニックな純度を極限まで高める奇跡的な大傑作となりました。
4. アニメ界における共闘とライバル関係
日本のアニメーションにおいても、ブロマンス要素は欠かせない軸となっています。『TIGER & BUNNY』の虎徹とバーナビーのように、反発し合いながらも世代間ギャップを埋めて最高のコンビへ成長していくプロセスや、『呪術廻戦』における五条悟と夏油傑の「たった1人の親友」としての青春と決別は、SNS上で数十万件規模の考察投稿を生み出し続けています。