かつてのヤマダデンキは、新橋駅前においてドミナント戦略を展開していました。象徴的だったのが、SL広場正面に構えたLABI新橋デジタル館と、烏森口方面の外堀通り沿いに展開していたLABI新橋生活館という2館体制の運営です。
2000年代後半、新橋駅前へ進出したヤマダ電機は、まず駅前の一等地にデジタル館を開設。その後、生活家電や白物家電、ドラッグストア機能を強化した生活館を増設し、駅周辺を行き交う多様な客層の取り込みを図りました。当時は「出張前に急遽モバイルバッテリーを買い込む」「退勤後に同僚と最新ガジェットを冷やかす」といった光景が日常茶飯事であり、まさに街のインフラとして機能していたのです。
しかし、商業施設としての効率化が進むなかで、まず生活館が統合・閉館する形で整理され、全機能がデジタル館へと集約されました。そして最終的に残ったデジタル館も、前述の市場環境の変化と賃貸借契約の満了時期が重なったことで、惜しまれつつその歴史に幕を下ろすこととなりました。